幸せについて

幸せについて、たまに考える。

「幸せになりたい」という願望がそもそも的外れであること。

自分の幸せが他人にとっても幸せとは限らないこと。

幸せになりたい人と、幸せに見られたい人の違い。

 

大学生活が終わろうとする今、この夜、わたしは幸せだ。今日には今日の幸せがある。旅先で買っておいた珈琲を淹れて、慕っていた先輩が贈ってくれたクッキーと共にいただく。テーブルにはチューリップの花。この冬の密かな楽しみだったドラマが佳境に突入した。午前4時、夜更けを越えた先のわたしだけの時間。わたしだけが知っている幸福が、確かにここにある。

 

四年前、三年前に自分が追い求めた幸せと、今日のわたしが求める幸せは別物だ。同じ人間でも、生きていけば幸せの感じ方や対象は移り変わっていく。それはごく自然な変化で、人生を生きられていることの証でもある。

 

20歳のときの幸せは、20歳の自分だから感じられたものなのだ。あの時の幸せを経たから、強くも弱くもなった自分が今日を生きている。

だから大丈夫。あの恋も、あの春も、あの会話も、たまに無性に立ち戻りたくなるけれど、ちゃんと思い出にできる。そうすれば、これからも必ず、その時々の幸せを見つけられる。

 

 

大学生活は本当に楽しかった。思い出からこぼれ落ちてしまうものが多すぎるくらいに。楽しかった。

でももう思う存分楽しんだから、お酒だって充分すぎるほど飲んだから、お終いにできる。

 

春からのことは、今はまだ考えたくないけれど、きっと幸せなことの方が多いよ。だから大丈夫。自分の世界が変わろうとする春に、今日までの幸せが味方になってくれることを願って。

 

 

そろそろ寝ます。おやすみなさい。

 

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